急な歯の痛みの原因とは?今すぐできる対処法をご紹介します2025.11.18
昨日までは平気だったのに、急に歯が痛くなってきた…
そんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
歯の痛みは突然やってくることが多く、食事や会話が辛くなったり、夜眠れなくなったりすることもあります。
急な歯の痛みの背景には、虫歯や歯周病、親知らずのトラブルなど、さまざまな原因が隠れています。
歯の痛みをそのままにしておくと悪化してしまうこともあるため、適切な対処が必要です。
本記事では、急な歯の痛みの原因と痛みを感じたときの対処法、そして予防のために心がけたいことについてご紹介します。
目次
急な歯の痛みを感じる5つの原因

急な歯の痛みには、いくつかの原因が考えられます。
どんなトラブルが痛みを引き起こすのか、代表的なケースをご紹介します。
虫歯が神経に達している
虫歯は、お口の中の細菌が糖分を餌にして作り出す酸によって、歯が少しずつ溶けていく病気です。
初めのうちは歯の表面だけが溶けるため、痛みを感じることはほとんどありません。
しかし、虫歯が進んで歯の内側にある象牙質という層まで到達すると、冷たいものや甘いものが沁みるようになってきます。
虫歯を放置すると、歯の中心にある神経(歯髄)まで達してしまい、ズキズキとした激しい痛みが突然起こることがあります。
温かい飲み物や食べ物で痛みが増す場合は、神経の炎症が相当進んでいるサインかもしれません。
我慢できないほどの痛みが続くこともあるため、早めに歯科医院を受診することが大切です。
歯周病による歯ぐきの炎症
歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨に炎症が起きる病気で、日本人が歯を失う原因の第一位です。
歯垢や歯石に含まれる細菌が歯ぐきに入り込むことで炎症が始まり、症状が進行します。
初めのうちは痛みや自覚症状がほとんどないため「サイレントキラー」とも呼ばれていますが、進行すると歯ぐきが赤く腫れたり、出血したりするようになります。
炎症が歯ぐきの奥深くまで広がると、噛んだときに痛みを感じたり、歯がグラグラと揺れ始めることもあります。
朝起きたときに歯ぐきが腫れていたり、急に痛みが出てきたりした場合は、歯周病が進んでいる可能性があるため注意が必要です。
親知らずの腫れ
親知らずは、奥歯の奥のほうに生えてくる歯で、10代後半から20代にかけて生えてくることが多いです。
顎のスペースが足りないと、親知らずが斜めに生えたり、歯ぐきに埋まったまま出てこない状態になることがあります。
周りの歯や歯ぐきに圧力がかかって、痛みや腫れが生じます。
また、親知らずは歯ブラシが届きにくい位置にあるため、食べかすや細菌が溜まりやすく、歯ぐきに炎症を起こす「智歯周囲炎」という状態になることもあります。
炎症が進むと顎や頬まで腫れて口が開けにくくなったり、熱が出たりすることもあるため、痛みや腫れを感じたら歯科医院での受診がおすすめです。
詰め物・被せ物の劣化や脱落
過去に治療した歯の詰め物や被せ物は、時間が経つと接着剤が劣化したり、噛む力によって少しずつ擦り減ったりして外れることがあります。
食事中や歯磨きのときにポロッと取れてしまうことも珍しくありません。
詰め物や被せ物が外れると、歯の内側が露出して冷たいものが沁みたり、食べ物が詰まりやすくなって不快に感じることがあります。
さらに、歯と詰め物の間に小さな隙間が出来ていると、細菌が入り込んで虫歯が進んでしまうこともあります。
外から見えない部分で虫歯が悪化してしまい、痛みが現れることもあるため注意が必要です。
外れた詰め物や被せ物は捨てずに持っていくと、診察がスムーズに進みます。
歯ぎしり・食いしばりの影響
寝ている間の歯ぎしりや、日中の食いしばりは、無意識のうちに力がかかっています。
普段の食事で噛むときの何倍もの力が歯にかかるため、長く続くと歯の表面が削れたり、歯にヒビが入ったりすることがあります。
歯にヒビが入ると、その隙間から細菌が入り込んで内部に炎症が起きたり、噛むたびに神経が刺激されて痛みを感じることも。
また、歯の根が割れてしまう「歯根破折」という状態になると、抜歯が必要になることもあります。
ストレスや噛み合わせの悪さが原因となることが多く、朝起きたときに顎が疲れている感じがする方は、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
急な歯の痛みを感じたときの対処法
歯が急に痛み出すと、不安になってしまうこともあるかもしれません。
まずは落ち着いて、以下の対処法を試してみてください。
すぐに歯科医院へ連絡する
急に歯が痛くなったときに一番大切なのは、なるべく早く歯科医院に連絡してみることです。
多くの歯科医院は予約制で診療を行っていますが、急な痛みや腫れがあるときは「急患」として対応してもらえることがあります。
「急に歯が痛くなってしまった」と電話で伝えると、その日の診療状況に応じて受け入れてもらえるか案内してもらえます。
痛みを我慢したまま様子を見ていると、症状がどんどん悪化してしまうこともあるため、早めに相談しておくと安心です。
鎮痛剤で痛みを和らげる
歯の痛みで辛いときは、市販の鎮痛剤を使って一時的に痛みを和らげることができます。
ロキソニンやイブ、バファリンなどの痛み止めは、歯の痛みにも効果が期待できます。
痛みが強くなってから飲むよりも、「ちょっと痛みが出てきたかも」というタイミングで早めに飲んでおくと、効き目がスムーズに現れやすくなります。
ただし、鎮痛剤はあくまで痛みを一時的に抑えるためのもので、歯のトラブルそのものを治してくれるわけではありません。
薬のパッケージに書かれている用法・用量を守って服用し、痛みが落ち着いても必ず歯科医院を受診して、根本的な治療を受けるようにしましょう。
患部を冷やす
歯や顎のあたりがズキズキと痛んだり、少し腫れてきた感じがするときは、患部を冷やしてあげることで、痛みが和らぐことがあります。
保冷剤や氷をハンカチやタオルでくるんで、痛む側の頬にそっと当ててみてください。
冷やすことで血の流れがゆるやかになって、炎症による神経への刺激が軽くなり、痛みが落ち着きやすくなります。
ただし、氷を直接歯に当てたり、長い時間冷やしすぎたりすると、かえって痛みが増してしまうこともあります。
10〜15分くらいを目安に、様子を見ながら冷やしてみるのがポイントです。
知覚過敏や歯周病が原因の痛みの場合は、冷やすことで逆効果になることもあるため、無理をせず慎重に試してみてくださいね。
急な歯の痛みを悪化させる行為

急な歯の痛みを和らげようとする行為が、症状を悪化させてしまうことがあります。
ここでは、歯が痛いときに避けたい行為を見ていきましょう。
患部を触る・押す
歯が痛いとき、つい気になって舌で触ってみたり、指で押さえて確かめたくなったりすることがあるかもしれません。
しかし、痛みがある部分は炎症を起こしている状態のため、刺激を与えると悪化する可能性があります。
指で触ると、手に付いている細菌が患部に移ってしまって、感染症を引き起こすリスクが高まってしまいます。
爪楊枝や硬い歯ブラシで無理に食べかすを取ろうとするのも、炎症を広げたり歯ぐきを傷つけたりする原因になります。
歯が痛むときは患部をなるべく刺激せず、やさしく歯を磨いたり、うがいで清潔に保ったりする程度に留めておきましょう。
入浴や運動で体を温める
歯が痛いときは、お風呂でゆっくり温まったり、軽く体を動かしたりしてリラックスしたくなることもあると思います。
しかし、体を温める行為は血流を良くしてしまうため、炎症が起きている部分に血液が集まりやすくなり、痛みが強くなってしまうことがあります。
熱いお風呂に浸かったり、長い時間入浴したりすると、血管が広がって神経を圧迫してしまい、ズキズキとした痛みが増してしまいます。
激しい運動やサウナ、こたつなどで体を温めるのも、同じように痛みを悪化させる原因です。
どうしても汗を流したい場合は、ぬるめのお湯で短い時間シャワーを浴びる程度に留めておくと安心です。
痛み止めだけで放置する
市販の痛み止めを服用すると、一時的に痛みが和らぐため、「もう大丈夫かな」と思ってしまいがちです。
しかし、痛み止めはあくまで痛みを抑えているだけで、歯のトラブルそのものを治してくれているわけではありません。
痛みが和らいだからといって放置していると、虫歯や歯周病などの原因が進んでしまい、気付いたときには悪化していることがあります。
神経まで達してしまったり、膿が溜まったりすると、治療も大がかりになって、最悪の場合は抜歯が必要になることもあります。
痛み止めで痛みをコントロールしながら、出来るだけ早く歯科医院を受診して、根本的な原因を取り除く治療を受けるようにしましょう。
急な歯の痛みを繰り返さないための予防策
急な歯の痛みを繰り返さないためには、毎日のケアと定期的なチェックが欠かせません。
普段から実践しておきたいポイントをご紹介します。
セルフケアを毎日欠かさず行う
急な歯の痛みを繰り返さないためには、セルフケアを毎日欠かさず行いましょう。
セルフケアの基本は、毎食後の歯磨きと、就寝前の丁寧なブラッシングです。
就寝中は唾液の量が減ってしまうため、お口の中で細菌が繁殖しやすくなってしまいます。
歯ブラシは柔らかめ・普通・硬めのものを選び、ペンを持つように軽く握って、力を入れすぎないように小刻みに動かしてみてください。
歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは6割程度しか落とせないといわれているため、デンタルフロスや歯間ブラシを一緒に使うのがおすすめです。
定期的なメンテナンスを受診する
歯科医院での定期的なメンテナンスを受けることも、急な歯の痛みの予防につながります。
歯の痛みや違和感がなくても、3ヶ月から半年に1回くらいの頻度で歯科医院を受診してみると安心です。
歯科衛生士による専門的なクリーニングを通して、セルフケアでは取り切れない歯石や汚れをきれいに除去してもらえます。
お口の中は自分では見えにくい部分も多いことから、見た目に異常が無いように見えても、初期の虫歯や歯周病が静かに進んでいることがあります。
定期的にチェックしてもらうことで、トラブルを早めに見つけて、痛みが出る前に対処することができます。
大樹歯科医院では急患対応も受け付けています
急な歯の痛みには、虫歯や歯周病、親知らずの腫れなど、いくつかの原因があります。
鎮痛剤や患部を冷やす方法は痛みを和らげてくれますが、あくまで一時的な対処法です。
痛みが出たら我慢せず、早めに歯科医院へ相談してみてください。
武蔵小金井駅から徒歩6分の大樹歯科医院では、予約制の診療だけでなく、急患にも柔軟に対応しています。
お困りのときは、ぜひお気軽にお電話ください。






